前回の「AndroidはiPhoneを超えるのか」に続けて、の続きを書こうと思っていたのですが、、、
2018年6月21日にiPhone用「+メッセージ」が提供となったことを受けて急遽予定を変更させていただきます。
今話題(?)の「+メッセージ」を取り上げたいと思います。
そもそも「+メッセージ」とはナニ?
4月10日に、KDDI(https://www.au.com/mobile/service/plus-message/)
NTTドコモ(https://www.nttdocomo.co.jp/service/plus_message/index.html)
ソフトバンク(https://www.softbank.jp/mobile/service/plus-message/)
が発表した携帯3社間で電話番号に紐付いたSMSの上位サービスとも言う感じの新メッセージサービスを5月9日から始める、と発表したところから始りました。
そして予告通り5月9日Android版が出てきて、昨日iPhone版が登場した、というところです。なお、ソフトバンクのAndroid版だけは色々あったようで現在サービス提供を休止中、再開時期未定の模様。
なぜ、今頃SMSの上位らしきサービスを始めたのか。
なぜ大手キャリア(MNO)3社間だけで利用できて格安SIM(MVNO)では利用できないのか。
世界の携帯電話事業者業界団体GSMA(GSM Association)が標準化を進めているRCS(Rich Communication Services)という仕様なのに、日本のMNO3社間だけしか接続しないのか。いくつか素朴な疑問はありますが、そのあたりのことはネットで色々と出ているのを目にしましたので、そちらをご覧いただくとして、今までのSMSとは別アプリを別途ダウンロードして利用するスタイルの新メッセージサービスが始まったわけです。
SMSとの違いは表現力が文字だけでなく云々はありますが、最大の違いは1通あたり送信に3円かかるSMSと違い、メールと同じパケット利用のメッセージ送信の仕組みのためパケット通信定額制の範囲内であれば事実上無料で利用できる、ということだと思います。
誰が使うことを想定しているの?
FacebookやInstagramのようにIDとパスワードで利用ユーザを特定して利用できる仕組みと違い、「+メッセージ」は電話番号に紐付く仕組みのサービスなので、Facebookなどは1つのアカウントを複数のデバイス、例えばAndroidとiPhoneとWindows PCとMACなどで使い回すことができるのに対して、複数のデバイスでアカウントを使い回すことができません。このあたりはLINEと似ています。
当社では、仕事柄一人が最低でも2台以上のスマートフォンを使います。だいたいAndroidとiPhoneを1台ずつですが、人によっては3台とか4台になってしまうこともあります。それに当然ですがWindowsかMACが仕事をするための必須環境です。
このような環境で「+メッセージ」を使うことを考えると、利用するスマートフォンが2台の場合、それぞれ別アカウントとなるわけですから、「あの連絡はどっちに来たのだったっけ?」ということになりそう。電話番号に紐付いた1台のAndroidかiPhoneでしか使えないという仕様は、残念なことにあまり便利に使える気がしません。
逆に、電話番号は1つだけしか利用しない普通のスマートフォン利用者にとって、この仕様で使いやすいと思われます。なんと言っても、LINEのようなIDとパスワードすら必要とせず、電話番号で認証するだけで使えるわけですから、年配者を含むICTリテラシーが高くない多くの一般利用者に適しています。これがメインターゲットと思って間違いないでしょう。
多くの一般利用者が最初から入っているSMSとは別のアプリをダウンロードして使うだろうか・・・。きっと、Androidは次の2018年秋モデル出荷から予めデバイスに入った状態で提供することになるのでしょう。
でも、日本では多数を占めるiPhoneは予めデバイスに入れることはたぶんできないでしょう。そうなるとMNO3社のAndroid利用者がメインターゲットになるのでしょう。
ちなみに、私のiPhoneにインストールしてみたところ連絡先登録約250名に対して「+メッセージ」で7名が連絡可能とか、まだ先が見えない、そんな感じです。
自動転送の機能があれば・・・
Androidでは標準のGmailアカウントは複数台のデバイスで、電話番号から切り離して使い回すことが可能です。iPhoneでも電話番号から切り離されたApple IDやiMessageを複数台のデバイスで使い回すことができます。どのデバイスで受け取って返事をしても、別のデバイスでそのやりとりの一貫性は維持は保たれます。
1電話番号あたり1アカウントとなる「+メッセージ」なので、複数台並行利用する人にはこの一貫性の維持になかなか手間がかかるので、メッセージの自動転送機能が欲しい、と思います。「+メッセージ」にメッセージの自動転送機能が付いたらアリガタイと思っています。
実はSMSも1電話番号あたり1アカウント。SMSの仕組みに自動転送機能はないのですが、自動転送アプリを使うことでAndroidだけは受信したSMSを別のデバイスにSMS自動転送することができます。残念なことにiPhoneでは、そういうことは許されていないのでできませんが、iPhoneをメインとして使うのであれば複数台平行利用でもSMSで困っていません。
AndroidのSMS自動転送
単刀直入に、Androidには「SMS Forwarder(https://play.google.com/store/apps/details?id=org.yas.freeSmsForwarder&hl=ja)」
というアプリを入れて、受信した全SMSを無条件でメインに利用するiPhoneの電話番号へ転送するように設定、コレダケです。
もちろん、iPhoneやiPadを複数平行使用するのであれば、事前にそれらを同じiMessageアカウントで利用するよう設定しておくわけです。
Androidデバイスに届いたSMSは自動的にメイン使いのiPhoneへSMS転送され、iPhoneに届いたSMSは他のiPadやMACなど共有設定したAppleデバイスにも届きます。
良かったら、一度お試しください、便利です。