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AI無人決済システム「スーパーワンダーレジ」とは
無人で店舗運営できるAI無人決済システム「スーパーワンダーレジ」を導入した店舗「TOUCH TO GO」の実証実験が2018年10月17日から2ヶ月間JR赤羽駅の5・6番線ホームで実施されると聞きつけました。
この無人AIレジは、なんとRFID(電波を介して非接触で情報を読み取れる電子タグ)を用いたものではなく、複数台のカメラを使ったAIで人の動き検知して会計を行うという代物です。店舗の天井に沢山のカメラを取り付け、商品の棚にもカメラが取り付けられて、お客さんの動きと商品の動きを見て会計処理がされるシステムです。
ユニクロで導入されている無人レジは商品にRFIDが貼り付けられていて、専用のレジ台に置くと会計がされるものでしたが、こちらのほうはAIカメラを使ったもので、商品をレジ台に置かなくてもAIが自動処理してお客さんが何の商品を持っているかを判別するもので、店舗の出口に立つだけでお会計金額が表示されます。
あとは表示された商品リストを確認してSuicaでピッと会計処理をするだけ。RFIDはなしということなので、商品にRFIDを貼り付ける必要がありません。
確かに商品の全部にRFIDを導入するのは難しそうですが、このAIカメラを使ったものなら導入コストはRFIDのものよりコストを抑えられそうです。
さっそく実際に無人コンビニを体験しに行ってみた。
ちょうど職場が川口駅ということもあって、赤羽駅はお隣さんの駅のため、これは行くしかないと思いオープンの初日に行ってみることにしました。
8時半ごろに現地に到着。赤羽駅の5・6番線といえば湘南新宿ラインなので、ほかの路線に比べると人が少ないから選ばれたのでしょうか。
ワクワクしながらホームに向かいました。店舗前に到着するとオープン初日だから人が沢山きているのかと思っていたら、誰も並んでおらず、店舗の周りにはスタッフらしき人たちが数人立っていました。
店舗のガラスを掃除している女性がいたので、オープンしているのか聞いてみると、なんと店のオープンは10時からということでした。出社時間とちょうど被っている。これも人の混雑を回避するためなのだろうか。
無人コンビニなら24時間でやっているイメージだったので、朝早くからやっているものと思ってしまっていました。仕方がないので、退社後にしようと会社へと向かいました。
会社でも無人コンビニが話題になっていて、私と同じように様子を見に行った人がいました。話題になると更に行ってみたい。
しかしながら運悪く残業で、無人コンビニは20時までで初日に体験しに行くことは出来ませんでした。
挑戦2回目で無人キヨスクに入れた。
気を取り直してオープン2日目の昼休みのタイミングを利用して行ってきました。
今度は店舗前に5人くらい並んでいました。思ったよりも少ないな。後から分かったのですが、ピークタイムは夕方からだったようで、整理券も配布されていたようです。
2日目の昼は7〜8人程度の並び具合でした。一度に2〜3人しか店舗内に入れないシステムのようで、店舗の外でしばらく待つことに。
待っている間に係の女性が店舗の利用の仕方を案内してくれました。
並ぶこと15分ほど、ちょうど私の番がまわってくるタイミングで商品の追加をしたいので、待ってくれるか聞かれたのですが、昼休みを利用していることもあるので、先に入らせてもらうことにしました。
運良く一人で無人コンビニを独占です。やっと入れる。
店舗に入るには、まずドアのところでICカードをかざします。
中に入ると天井には沢山のカメラ。そして、外からは人の視線。
スタッフさんが店舗周りを7人くらい囲んでいて、行列は10人くらいになっている。
実験でいろいろと試してみたいと思っていたのですが、視線が多すぎて、普通にするしかありませんでした。
人目がなければAIカメラを撹乱するために商品を持ったり戻したり、場所を移動させたり、二つ同時に取ってみたりとしてみたかったのですが、そんな雰囲気ではなかったので、普通のコンビニのように商品を選びました。
無人コンビニのはずが有人に取り囲まれていたので、なんだか異様な感じでした。
カゴが無いということだったので、先にレジ袋をとってから商品を入れていきました。数点を選んでから、出口の会計エリアに進むと、選んだ商品リストがレジに表示されました。選んだものが合っているか確認したのですが、ちゃんと合っているようです。
どれがどの商品か分からなくて、すぐには確認が出来ませんでした。商品リストには写真が入っていると助かるかもしれません。
あとは会計にSuicaが入ったiPhoneをかざしたのですが、処理されずにエラーになってしまいました。リーダーの読み取り能力が低いせいか、iPhoneをうまく読み込んでくれませんでした。店舗の中から係の人が現れて、もう一度処理するように調整してくれました。
やっと購入することができて、店舗を出ると、更に別の係の人から商品に間違いがなかったか確認をされて、レシートのQRコードのアンケートに答えてほしいと言われました。
んー、無人コンビニを体験しに行ったつもりが、沢山の人に取り囲まれて、なかなか大変な買い物でした。
まだ実証実験の段階なこともあってか係の人が沢山で、想像していた感覚とは違いましたが、時代を先取りした感じがしました。
海外の無人コンビニの動向「Amazon GO」
海外では一足先に巨人のAmazonが無人のAIコンビニの「Amazon GO」を2018年1月22日にシアトルで店をオープンしています。
こちらも今回の「TOUCH TO GO」に近い形式で、RFIDを使用せずに、複数台のカメラでAIを使った店舗で、自動運転に用いられるAIに近い技術が導入されています。
Amazon GOのほうはICカードではなく、スマホ一つで決済が出来るもので、専用のAmazon GOアプリをインストールするだけです。手に取った商品はすぐにアプリに表示されます。
なんと店舗内に調理スペースがあってサンドウィッチなどの生鮮食品も購入できるそうです。入店人数の制限もないようです。流石に進んでいますね、Amazonさん。
既にシアトルに3店舗、シカゴに1店舗オープンしています。行ってみたいので、早く日本にもオープンしないのでしょうか。
日本でAmazon GOに近いものだとファミマがコンビニにAIの導入を進めているようですが、こちらは無人レジではないようです。
中国ではアリババが無人コンビニのBingo BOXをオープンさせています。こちらはAmazon GOと同じく専用のアプリを使ったもののようです。
今後は無人コンビニ化が更に進んでいくと思いますので、今後の動向が気になるところです。